专利摘要:
噴霧乾燥式吸収器(308)は、熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除くものであり、少なくとも2つの分散器(314,316,318,320,321)を包含する。各分散器は、熱い処理ガスの一部分をそれぞれの噴霧器(24)のまわりに分散させると共に、それぞれ熱い処理ガスの一部分を噴霧器(24)のまわりに回転運動させる。少なくとも1つの特定の分散器(314)はこの特定の分散器(314)を通過する熱い処理ガスを一方向(FC)へ回転運動させ、この一方向(FC)は前記特定の分散器(314)に最も接近して配置されている少なくとも1つの他の分散器(316)により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向(FCC)とは反対である。
公开号:JP2011512251A
申请号:JP2010547076
申请日:2009-01-30
公开日:2011-04-21
发明作者:ステファン オーマン;アリ;ムスタファ タビコ;トーマス;エドウィン ピアソン;ラルス−エリク ヨハンソン;ナビル;エリアス ラフィーディ
申请人:アルストム テクノロジー リミテッドALSTOM Technology Ltd;
IPC主号:B01D53-50
专利说明:

[0001] 本発明は、熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く噴霧乾燥式吸収器であって、噴霧乾燥室と、この噴霧乾燥室の天井部に取り付けられている、少なくとも2つの分散器とを包含し、これらの各分散器が吸収液を噴霧する、それぞれの噴霧器のまわりに熱い処理ガスの一部分を分散させ、また、これらの各分散器には、前記噴霧乾燥室の頂部から見たときに、それぞれ熱い処理ガスの一部分を前記噴霧器のまわりに回転運動させる流れ指向装置が設けられている噴霧乾燥式吸収器に関する。]
[0002] 本発明は、また、噴霧乾燥式吸収器により熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く方法に関する。]
背景技術

[0003] 燃焼プラント、例えば発電プラントにおける燃料、例えば石炭,石油,泥炭,廃棄物などの燃焼においては、熱い処理ガスが発生し、このような熱い処理ガスは、しばしば、“煙道ガス”と称され、酸性ガス、例えば二酸化硫黄(SO2)を含む汚染物質を含有する。煙道ガスが周囲空気中へ放出される前に、煙道ガスから酸性ガスをできるだけ多く取り除くことが必要である。噴霧乾燥式吸収器が、煙道ガスから、二酸化硫黄から成る酸性ガスを取り除くために用いることができる。]
[0004] 噴霧乾燥式吸収器の一例が、米国特許第4,755,366号明細書に見ることができる。この噴霧乾燥式吸収器は、噴霧ホイールを有する回転式噴霧器が設けられている室を包含する。回転式噴霧器には、吸収剤、例えば石灰石から成り、時々“スラリー”と称されている水性懸濁液が供給される。噴霧ホイールは、高速で回転して、水性懸濁液を噴霧し、これにより、非常に小さな液滴が形成される。これらの小さな液滴は、煙道ガスから酸性ガス成分を吸収し、それから、噴霧乾燥式吸収器の乾燥作用により固体残留物を形成する。]
[0005] 上記米国特許第4,755,366号明細書の噴霧乾燥式吸収器の問題は、煙道ガス流量に関しての単一の噴霧乾燥式吸収器のキャパシティを増加せしめることが困難であることである。この困難の理由の1つは、非常に高速の噴霧ホイールがその寸法を増大せしめるという機械的弊害を生じせしめることである。したがって、しばしば、より高い煙道ガス流量に対処するために2つ,3つ,又はそれ以上の互いに平行な噴霧乾燥式吸収室を建造することが必要となる。]
[0006] 本発明の目的は、先行技術の噴霧乾燥式吸収器よりも高い煙道ガス流量のために設計することができる噴霧乾燥式吸収器を提供することにある。]
[0007] この目的は、熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く噴霧乾燥式吸収器であって、噴霧乾燥室と、この噴霧乾燥室の天井部に取り付けられている、少なくとも2つの分散器とを包含し、これらの各分散器が吸収液を噴霧する、それぞれの噴霧器のまわりに熱い処理ガスの一部分を分散させ、また、これらの各分散器には、前記噴霧乾燥室の頂部から見たときに、それぞれ熱い処理ガスの一部分を前記噴霧器のまわりに回転運動させる流れ指向装置が設けられている噴霧乾燥式吸収器において、前記少なくとも2つの分散器が前記噴霧乾燥室の外周部から実質的に同じ距離を置いて配置され、前記少なくとも2つの分散器のうちの少なくとも1つの特定の分散器の前記流れ指向装置が前記少なくとも1つの特定の分散器を通過する熱い処理ガスの一部分を一方向へ回転運動させ、この一方向が、前記噴霧乾燥室の外周部に沿って見たときに、前記少なくとも1つの特定の分散器に最も接近して配置されている少なくとも1つの他の分散器により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向とは反対であることを特徴とする噴霧乾燥式吸収器により達成される。]
[0008] この噴霧乾燥式吸収器の利点は、複数の分散器が互いに悪影響を及ぼしあうことなしに、2つ又はそれ以上の分散器を1つの、すなわち、同一の噴霧乾燥室内に配置することができることである。したがって、1つの噴霧乾燥式吸収器の、処理ガス流量に関する及び吸収液流量に関するキャパシティを増大することができ、それでもなお、液滴の効率の良い乾燥及び気体汚染物質の効率の良い取り除きを維持することができる。]
[0009] 一実施形態によれば、前記噴霧乾燥式吸収器は少なくとも3つの分散器を包含し、前記噴霧乾燥室の外周部に沿って見たときに、前記少なくとも3つの分散器のうちの最大2つの連続する分散器は、これらの分散器に供給された熱い処理ガスを同一の方向へ回転運動させる。この実施形態の利点は、それぞれに供給された熱い処理ガスを同一の方向へ回転運動させる、2つの隣り合う分散器により生じる熱い処理ガスと液滴との混合の正反対の作用が最小とされることである。好適には、分散器の総数が偶数であるときは、例えば、噴霧乾燥式吸収器が総数4つ,6つ又は8つの分散器を備えているときは、各々の特定の分散器は、これらの各々の特定の分散器に供給された熱い処理ガスの一部分を、これらの各々の特定の分散器に最も接近して隣接する他の分散器に供給された熱い処理ガスの一部分に与えられている回転運動の方向とは反対である方向へ回転運動させる。分散器の総数が偶数でないときは、例えば、噴霧乾燥式吸収器が総数3つ,5つ,7つ又は9つの分散器を備えているときは、それぞれに供給された熱い処理ガスを同一の方向へ回転運動させる、2つの連続する分散器の存在は、好適には、熱い処理ガスを同一の方向へ回転運動させる、2つの連続する分散器が噴霧乾燥式吸収器内にひとつだけ存在するように最小とされる。]
[0010] 他の実施形態によれば、前記噴霧乾燥室は、上方から見たときに、円形である。この実施形態の利点は、吸収器のコーナ部におけるガス流れに関連する逆作用を除去することができることである。更に、円形の噴霧乾燥室は、ガス流れの特性に関連して、複数の分散器を互いに関して適当な位置に配置することが容易であることである。]
[0011] 一実施形態によれば、分散器の総数は2〜9である。このような数の分散器は、投資コスト及び気体汚染物質の取り除きの両方に関して有効である噴霧乾燥式吸収器を提供することがわかっている。]
[0012] 本発明の他の目的は、噴霧乾燥式吸収器により大量の熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く方法であって、先行技術の方法よりも投資コスト及び気体汚染物質の取り除き効率が一層有効である方法を提供することにある。]
[0013] この目的は、噴霧乾燥室と、この噴霧乾燥室の天井部に取り付けられている、少なくとも2つの分散器とを包含し、これらの各分散器が吸収液を噴霧する、それぞれの噴霧器のまわりに熱い処理ガスの一部分を分散させ、また、これらの各分散器には、前記噴霧乾燥室の頂部から見たときに、それぞれ熱い処理ガスの一部分を前記噴霧器のまわりに回転運動させる流れ指向装置が設けられている噴霧乾燥式吸収器により熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く方法において、前記少なくとも2つの分散器のうちの少なくとも1つの特定の分散器を通過する熱い処理ガスの一部分を一方向へ回転運動させ、この一方向が、前記噴霧乾燥室の外周部に沿って見たときに、前記少なくとも1つの特定の分散器に最も接近して配置させている少なくとも1つの他の分散器により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向とは反対であることを特徴とする方法により達成される。]
[0014] この方法の利点は、好ましくない作用、例えば、大きい液滴の形成、回転運動の減少などが発生する危険が、2つの分散器の流れフィールドが互いに相互作用するように隣接して配置されている区域において減少させられることである。これは熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く効率及び吸収液の液滴を乾燥せしめる効率を改良せしめる。]
[0015] この方法の一実施形態によれば、前記噴霧乾燥式吸収器は少なくとも3つの分散器を包含し、前記噴霧乾燥室の外周部に沿って見たときに、前記少なくとも3つの分散器のうちの最大2つの連続する分散器は、これらの分散器に供給された熱い処理ガスを同一の方向へ回転運動させる。]
[0016] 本発明の更に他の目的及び特徴は、下記の説明及び特許請求の範囲の記載から明らかになるであろう。]
[0017] 以下、添付図面を参照して本発明を一層詳細に述べる。]
図面の簡単な説明

[0018] 発電プラントの概略側面図である。
分散器の斜視図である。
先行技術による噴霧乾燥式吸収器の斜視図である。
図3aの噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
本発明の第1の実施形態による噴霧乾燥式吸収器の斜視図である。
図4aの噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
先行技術による、他の噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
本発明の第2の実施形態による噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
本発明の第3の実施形態による噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
図3a及び図3bの先行技術の実施形態と比較して図7の実施形態の液滴飛しょう軌跡を示す側面図である。
先行技術による、更に他の噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
本発明の第4の実施形態による噴霧乾燥式吸収器の平面図である。
本発明及び先行技術の種々の実施形態における各噴霧乾燥室の壁に衝突する液体の量を示すグラフである。] 図3a 図3b 図4a 図7
実施例

[0019] 図1は、発電プラント1を概略的に示す側面図である。発電プラント1はボイラ2を包含し、このボイラ内で燃料、例えば石炭又は石油が燃焼される。燃料の燃焼は、煙道ガスの形の熱い処理ガスを発生する。石炭又は石油中に含まれている硫黄種は、煙道ガスの一部分を形成する二酸化硫黄を形成する。煙道ガスは、ダクト6を通してボイラ2から静電集塵器4へ進められる。静電集塵器4は煙道ガスからダスト粒子を取り除くものであり、その一例が米国特許第4,502,872号明細書に記載されている。] 図1
[0020] ダスト粒子のほとんどが取り除かれた煙道ガスは、ダクト10を通して噴霧乾燥式吸収器8へ進められる。噴霧乾燥式吸収器8は、噴霧乾燥室12と4つの分散器14,16,18,20とを包含し、これらの分散器は噴霧乾燥室12の天井部22に取り付けられている。各分散器14,16,18,20は噴霧器24を包含する。噴霧器24はいわゆる回転噴霧式であり、その中で高速で回転するホイールが吸収液を噴霧する。この点に関し、例示的であって限定するものではないが、例えば、米国特許第4,755,366号明細書に記載されている回転式噴霧器を参照することができ、この参照は本発明にとって有益であるので、上記米国特許の教示は本明細書に含まれている。しかしながら、噴霧器24へ圧力の下で供給された吸収液を噴霧する他の代替的な噴霧ノズルを噴霧器24として用いることができるものである。]
[0021] 各分散器14,16,18,20には、流れ指向装置26,28,30,32が設けられている。分配ダクト34は、ダクト10を通して供給された煙道ガスの一部分を4つの分散器14,16,18,20の各々に供給する。4つの流れ指向装置26,28,30,32の各々は、それぞれ関連する煙道ガスの一部分をそれぞれ関連する分散器14,16,18,20の噴霧器24のまわりに回転運動させる。4つの流れ指向装置のうちの2つ、すなわち、分散器14,18の流れ指向装置26及び30は、これらの流れ指向装置26,30に供給された、それぞれ関連する煙道ガスの一部分を、それぞれ関連する噴霧器24のまわりに、噴霧乾燥室12の頂部から見て、時計方向へ回転運動させる。他の2つの流れ指向装置、すなわち、分散器16,20の流れ指向装置28及び32は、これらの流れ指向装置28,32に供給された、それぞれ関連する煙道ガスの一部分を、それぞれ関連する噴霧器24のまわりに、噴霧乾燥室12の頂部から見て、反時計方向へ回転運動させる。]
[0022] タンク36は、分配パイプ38を通して吸収液の流れを各噴霧器24へ供給し、吸収液は例えば石灰石スラリーから成る。]
[0023] 各分散器14,16,18,20の作用により、煙道ガスに吸収液が混合される。その結果、吸収液は煙道ガスから気体汚染物質、例えば二酸化硫黄SO2を吸収する。同時に、吸収液は熱い処理ガスにより乾燥させられ、その結果、乾燥最終製品は噴霧乾燥室12の底部40に収集される。この乾燥製品は、処分のためにパイプ42を通して取り除かれる。気体汚染物質のほとんどが取り除かれた煙道ガスは、噴霧乾燥室12内の分散器14,16,18,20から実質的に垂直に下向きに進み、それから、ダクト44を通して噴霧乾燥式吸収器8を去る。煙道ガスは、ダクト44を通して、例えば静電集塵器である第2のフィルター46へ進まされる。代替的に、第2のフィルターはバッグハウス又は他の任意の適当な濾過装置とすることができる。第2のフィルター46は、残っているダスト粒子のほとんど及び吸収液の乾燥残留物を取り除く。清浄にされた煙道ガスは、それから、清浄ガスダクト48を通して周囲空気中へ放出される。]
[0024] 図2は、分散器16を一層詳細に示す。分散器16は、その下側から斜めに見て示されている。分散器16の流れ指向装置28は、複数の外側案内ベーン50と、複数の内側案内ベーン52とを包含する。図1に示されている分配ダクト34から分散器16に入った煙道ガスの一部分は、図2に矢印Fにより示されているように、大体下向きの方向である。案内ベーン50,52のすべては、煙道ガスFの一部分が噴霧器24のまわりに回転し始めるように煙道ガスFの一部分を付勢せしめるような方向を有する。矢印FCCは、案内ベーン50,52がどのようにして煙道ガスを偏向させ、これにより、噴霧器24のまわりに下向きに螺旋状に回転する煙道ガスの流れが生成されるかを示す。このような回転煙道ガス流れは、煙道ガスを噴霧器24により噴霧された吸収液と混合させるために非常に効率が良いことがわかっている。このような煙道ガス流れFCCの回転方向は、図1に示されている噴霧乾燥室12の頂部から見たときに、分散器16の場合には、反時計方向である。] 図1 図2
[0025] 分散器20は図2に示されている分散器16と同じ設計を有することを認識されよう。他方、図1に示されている分散器14及び18の流れ指向装置26,30は、図2に示されている流れ指向装置28の案内ベーン50,52と比較して反対のセッティング方向を有する案内ベーンを包含する。これにより、分散器14,18からの煙道ガス流れの回転方向は、図1に示されている噴霧乾燥室12の頂部から見たときに、時計方向である。] 図1 図2
[0026] 図3aは、先行技術による噴霧乾燥式吸収器108を示す。この噴霧乾燥式吸収器108は、噴霧乾燥室112と、天井部122とを有する。噴霧乾燥式吸収器108は、その天井部122に、3つの分散器116が設けられている。これらの分散器116の各々は、図2を参照して上述した分散器16と同じ設計を有する。] 図2 図3a
[0027] 図3bは、上述した先行技術の設計による噴霧乾燥式吸収器108を上方から見て示す。3つの分散器116の各々が図2を参照して上述した分散器16と同じ設計を有しているので、各分散器116へ供給された煙道ガスは、噴霧乾燥式吸収器108の頂部から見たときに、反時計方向へ回転運動させられる。この回転運動は、図3bに矢印FCCによって示されている。しかしながら、図3a及び図3bに示されている先行技術の噴霧乾燥式吸収器108の作用は、吸収液が噴霧乾燥室112の壁に例えば図3bに示されている位置Xのところで衝突するという重大な問題を生じせしめることがわかっている。吸収液が噴霧乾燥室の壁に衝突すると、大きな凝集体が形成され、噴霧乾燥式吸収器108の作動に対して問題を生じせしめる。更に、吸収液の大きな液滴が噴霧乾燥式吸収器108の作動中に生成されることがわかっている。このような大きな液滴は、乾燥せしめるために長い時間を必要とする。したがって、完全に乾燥されなかった液滴は、最終的には噴霧乾燥室112の底部又は下流のフィルターに至り、作動上の問題を生じせしめる。] 図2 図3a 図3b
[0028] 図4aは、本発明の第1の実施形態による噴霧乾燥式吸収器8を示し、この噴霧乾燥式吸収器8は図1及び図2を参照してすでに示されている。図4aにおいて、噴霧乾燥室12の天井部22に4つの分散器14,16,18,20がどのようにして設けられているかが明確に示されている。] 図1 図2 図4a
[0029] 図4bは、上から見た噴霧乾燥式吸収器8を示す。図2を参照して上述したように、分散器16及び20は、これらの分散器16,20に供給された煙道ガスを、図4bに示されているように、噴霧乾燥室12の頂部から見たときに、反時計方向へ回転運動させる。図4bにおいて、この反時計方向への回転は矢印FCCによって示されている。更に、分散器14及び18は、分散器16及び20と比較して異なる設計を有し、これらの分散器14,18に供給された煙道ガスを、図4bに示されているように、噴霧乾燥室12の頂部から見たときに、時計方向へ回転運動させる。図4bにおいて、この時計方向への回転は矢印FCによって示されている。] 図2 図4b
[0030] 各分散器14,16,18,20は、噴霧乾燥室12の外周部Pから実質的に同じ距離Dを置いて配置されている。分散器16を特に注意して見るに、この分散器16の、図2に詳細に示されて符号50及び52により示されている外側及び内側案内ベーンを包含する流れ指向装置28は、この分散器16を通過した煙道ガスの一部分を一方向、すなわち、上方から見たときに、反時計方向へ回転運動させ、この反時計方向は、噴霧乾燥室12の外周部Pに沿って見たときに、この分散器16に最も接近して配置されている他の2つの分散器14,18によりそれぞれ分散された煙道ガスの各一部分の回転運動の方向、すなわち、時計方向とは反対である。同様に、供給された煙道ガスの一部分を上方から見たときに時計方向へ回転運動させる分散器14は、この分散器14に最も接近している“隣接し合う”分散器として、煙道ガスを反時計方向へ回転運動させる2つの分散器16及び20と隣接する。したがって、各分散器14,16,18,20は、これらの各分散器に最も接近している”隣接し合う”分散器として、これらの各分散器により与えられる煙道ガスの回転運動と比較して煙道ガスを反対の方向へ回転運動させる他の2つの分散器と隣接する。] 図2
[0031] 一例として、2つの分散器14及び16が互いに最も接近して配置されている場所N1において、これら2つの分散器14,16からの流れフィールドは同一の方向を有する。同様な流れの作用は、場所N2,N3及びN4のところで行われる。したがって、2つの隣接し合う分散器14,16,18,20の流れフィールドが相互に作用し合う4つの場所N1,N2,N3,N4のすべてにおいて、2つの隣接し合う分散器の流れフィールドは、図3a及び図3bに示されている先行技術の設計とは違って、常に同一の方向である。] 図3a 図3b
[0032] 図4a及び図4bに示されている設計は、任意の2つの隣接し合う分散器から生じる液滴間の衝突の回数が非常に減少されることを提供することは明らかである。その結果、大きな液滴の生成は図3a及び図3bに示されている先行技術におけるそれと比較して減少される。更に、図4a及び図4bに示されている噴霧乾燥式吸収器8において、分散器14,16,18,20により生じる煙道ガスの回転運動はその運動時間が長く持続されることは明らかであり、その結果、吸収液の液滴と煙道ガスとの接触が改良され、このような改良された接触により、また、気体汚染物質の取り除きが改良されると共に、液滴の乾燥時間が短縮される。更に、大きな凝集体が噴霧乾燥室12の壁に形成される危険も、先行技術の設計と比較して減少されることも明らかである。] 図3a 図3b 図4a 図4b
[0033] 図5は、他の先行技術の設計による噴霧乾燥式吸収器208を示す。この噴霧乾燥式吸収器208は、噴霧乾燥室212と、天井部222とを有する。噴霧乾燥式吸収器208は、その天井部222に、5つの分散器216が設けられている。これらの分散器216の各々は、図2を参照して上述した分散器16と同一の設計を有する。5つの分散器216は、噴霧乾燥式吸収器108の3つの分散器116と同一の原理にしたがって配置されている。したがって、5つの分散器216の各々に供給された煙道ガスは、噴霧乾燥式吸収器208の頂部から見たときに、図5にFCCによって示されているように、反時計方向へ回転運動させられる。図5において、液滴飛しょう軌跡Tはそれぞれの分散器216から始まるラインとして示されている。これらの飛しょう軌跡Tは、図2を参照して上述したそれぞれの分散器216のそれぞれの噴霧器24を去った後の1秒間における噴霧液体のそれぞれの液滴により進められる通路を示す。これらの飛しょう軌跡Tは、コンピュータによる流体力学計算に基づいている。飛しょう軌跡の終りは、液体のほとんど全部が乾燥されている場所を示す。図5から、飛しょう軌跡Tが噴霧乾燥室212の壁に、特にXにより示されている位置で衝突することを見ることができる。これは、乾燥されていない液滴が噴霧乾燥室212の壁にこれらの位置Xで衝突することを示し、その結果、噴霧乾燥式吸収器208の大きな問題を生じせしめる固体凝集体の形成を生じせしめる。] 図2 図5
[0034] 図6は、本発明の第2の実施形態による噴霧乾燥式吸収器308を、その頂部から見て示す。図6から見ることができるように、この噴霧乾燥式吸収器308は、天井部322を有する室312を包含する。天井部322には5つの分散器314,316,318,320及び321が設けられ、これら5つの分散器は室312の外周部から同じ距離を置いて配置されている。その結果として、図6から見ることができるように、5つの分散器314,316,318,320及び321はリングの形に配置されている。室312の外周部に沿って見たときに、第1の分散器314及び第4の分散器320は、これらの分散器314,320に供給された煙道ガスを図6にFCによって示されている時計方向へ回転させるように配置されている。第2の分散器316,第3の分散器318及び第5の分散器321は、これらの分散器316,318及び321に供給された煙道ガスを図6にFCCによって示されている反時計方向へ回転させるように配置されている。したがって、分散器316,318及び321は図2に詳細に示されている分散器16と同じ方法で設計されているのに対し、分散器314及び320は、図1を参照して述べた分散器14と同じように、煙道ガスを反対の方向へ回転させるように反対のセッティング方向を有する案内ベーンを包含する。] 図1 図2 図6
[0035] したがって、図6の設計によれば、噴霧乾燥室312の外周部に沿って見たときに、最大2つの連続する分散器、すなわち分散器316及び318は、これらの分散器316,318に供給された煙道ガスを同一の方向FCCへ回転運動させる。] 図6
[0036] 図6において、飛しょう軌跡Tは、それぞれの分散器314,316,318,320及び321のそれぞれの噴霧器24を去った後の1秒間における液滴により進められた通路を示す。これらの飛しょう軌跡Tは、コンピュータによる流体力学計算に基づいている。図6から見ることができるように、噴霧乾燥室321の壁に衝突する飛しょう軌跡はない。したがって、この構成によれば、図5の先行技術の実施形態と比較して、固体凝集体が噴霧乾燥室321の壁に形成されるという問題は非常に少ない。] 図5 図6
[0037] 図7は、本発明の第3の実施形態による噴霧乾燥式吸収器408を、その頂部から見て示す。図7から見ることができるように、この噴霧乾燥式吸収器408は天井部422を有する室412を包含する。天井部422には、3つの分散器414,416及び418が設けられている。図7から見ることができるように、これらの3つの分散器414,416及び418は、図3a及び図3bを参照して上述した先行技術の噴霧乾燥式吸収器108の3つの分散器116と同じ方法で配置されている。しかしながら、図7に戻るに、第1の分散器414及び第2の分散器416は、これらの分散器414,416に供給された煙道ガスを、図7にFCCによって示されている反時計方向へ回転させるように配置されている。第3の分散器418は、この分散器418に供給された煙道ガスを、図7にFCによって示されている時計方向へ回転させるように配置されている。したがって、分散器414及び416は図2に詳細に示されている分散器16と同じ方法で設計されているのに対し、分散器418は、図1を参照して上述した分散器14と同様に、煙道ガスを反対の方向へ回転させるように反対のセッティング方向を有する案内ベーンを有する。] 図1 図2 図3a 図3b 図7
[0038] 図8は、図7を参照して述べた噴霧乾燥式吸収器408の性能を図3a及び図3bを参照して述べた先行技術の噴霧乾燥式吸収器108の性能と比較して示す。飛しょう軌跡Tは、それぞれの噴霧乾燥式吸収器408及び108(これらの噴霧乾燥式吸収器408及び108は図8には側面図として示されている)のそれぞれの分散器414,416,418及び116のそれぞれの噴霧器24を去った後の1秒間における噴霧液体のそれぞれの液滴により進められた通路を示す。これらの飛しょう軌跡Tは、コンピュータによる流体力学計算に基づいている。図8を参照することにより見ることができるように、噴霧乾燥式吸収器408の飛しょう軌跡Tのすべては、どちらかと言えば、噴霧乾燥室412の中心部に集中されている。したがって、液滴が噴霧乾燥室412の壁に衝突して固体凝集体を形成せしめるという問題は噴霧乾燥式吸収器408においては非常に少なくされる。他方、先行技術の噴霧乾燥式吸収器108において発生した飛しょう軌跡Tは非常に不規則であり、液滴の大部分が噴霧乾燥室112の壁に例えば位置Xのところで衝突し、この位置Xでは固体凝集体の発生が多分生じるであろう。したがって、噴霧乾燥式吸収器408は非常に安定した作動を保証することを期待することができ、これにより、先行技術の噴霧乾燥式吸収器108よりも作動上の問題を少なくする。] 図3a 図3b 図7 図8
[0039] 図9は、更に他の先行技術の設計による噴霧乾燥式吸収器508を示す。この噴霧乾燥式吸収器508は、噴霧乾燥室512と、天井部522とを有する。噴霧乾燥式吸収器508は、その天井部522に、2つの分散器514が設けられている。各分散器514は、図1を参照して上述した分散器14と同じ設計、したがって、図2に示されている分散器16と同じ設計を有するが、しかし、その案内ベーンは反対のセッティング方向を有している。これらの2つの分散器514は、天井部522の中心のまわりに対称にして配置され、したがって噴霧乾燥室512の外周部から同じ距離を置いて配置されている。2つの分散器514の各々に供給された煙道ガスは、噴霧乾燥式吸収器508の頂部から見たときに、図9にFCによって示されている時計方向へ回転運動させられる。飛しょう軌跡Tは、それぞれの分散器514のそれぞれの噴霧器24を去った後の1秒間における噴霧液体のそれぞれの液滴により進められた通路を示し、1秒後には、液体のほとんどのすべてが煙道ガスにより乾燥させられる。これらの飛しょう軌跡Tは、コンピュータによる流体力学計算に基づかれている。図9から見ることができるように、飛しょう軌跡Tは、噴霧乾燥室512の壁に、特にXにより示されている位置で衝突する。これは、噴霧乾燥式吸収器508の作動に大きな問題を生じせしめる固体凝集体の形成を生じせしめる。] 図1 図2 図9
[0040] 図10は、本発明の第4の実施形態による噴霧乾燥式吸収器608を、その頂部から見て示す。図10から見ることができるように、この噴霧乾燥式吸収器608は天井部622を有する室612を包含する。天井部622には、2つの分散器614及び616が設けられている。図10から見ることができるように、これらの2つの分散器614,616は、室612の壁の外周部から同じ距離を置いて、天井部622の中心部のまわりに対称に配置されている。第1の分散器614は、この分散器614に供給された煙道ガスを図10にFCによって示されている時計方向へ回転させるように配置されている。第2の分散器616は、この分散器616に供給された煙道ガスを図10にFCCによって示されている反時計方向へ回転させるように配置されている。したがって、分散器616は図2に詳細に示されている分散器16と同じ方法で設計されているのに対し、分散器614は、図1を参照して述べた分散器14と同様に、煙道ガスを反対の方向へ回転させるように反対のセッティング方向を有する案内ベーンを包含する。] 図1 図10 図2
[0041] 飛しょう軌跡Tは、それぞれの分散器614及び616のそれぞれの噴霧器24を去った後の1秒間における噴霧液体の液体により進められた通路を示し、1秒後には、液体のほとんどのすべてが煙道ガスにより乾燥させられる。これらの飛しょう軌跡Tは、コンピュータによる流体力学計算に基づいている。図10から見ることができるように、噴霧乾燥室612の壁に衝突する飛しょう軌跡はない。したがって、この構成によれば、図9の先行技術の実施形態と比較して、固体凝集体が噴霧乾燥室612の壁に形成されるという問題が非常に少なくなる。] 図10 図9
[0042] 図11は、種々の実施形態における噴霧乾燥室の壁に衝突する噴霧液体の量を示す棒グラフである。したがって、各実施形態に関して、その棒状の線分の長さは噴霧乾燥室の壁に衝突する噴霧液体の水量(kg/s)を示し、この水量はコンピュータによる流体力学計算により計算されている。壁に衝突する水量が少なければ少ないほど、固体凝集体が壁に形成される危険は少ない。] 図11
[0043] 図11から見ることができるように、図9に示されている、2つの分散器514を有する、先行技術の噴霧乾燥式吸収器508は、噴霧乾燥室512の壁に衝突する水量として、約0.125kg/sの流量を発生せしめる。これに対して、図10に示されている、2つの分散器614,616を有する噴霧乾燥式吸収器608は、噴霧乾燥室612の壁に衝突する水量として、約0.035kg/sの流量を発生せしめるだけであり、この水量は先行技術の噴霧乾燥式吸収器508の水量の28%にすぎない。] 図10 図11 図9
[0044] また、図3aに示されている、3つの分散器116を有する、先行技術の噴霧乾燥式吸収器108は、噴霧乾燥室112の壁に衝突する水量として、約0.130kg/sの流量を発生せしめる。これに対して、図7に示されている、3つの分散器414,416,418を有する噴霧乾燥式吸収器408は、噴霧乾燥室412の壁に衝突する水量として、約0.07kg/sの流量を発生せしめるだけであり、この水量は先行技術の噴霧乾燥式吸収器108の54%にすぎない。] 図3a 図7
[0045] 更に、4つの分散器を有する、先行技術の噴霧乾燥式吸収器708に関して計算が行われた。この先行技術の噴霧乾燥式吸収器708は、詳細に示されていないけれども、この先行技術の噴霧乾燥式吸収器708の4つの分散器のすべてがこれらの各分散器に供給された煙道ガスを反時計方向へ回転させることを除いては、図4bを参照して示されている噴霧乾燥式吸収器8と同じ設計を有する。このような4つの向流指向式の分散器を有する、先行技術の噴霧乾燥式吸収器708は、噴霧乾燥室の壁に衝突する水量として、約0.08kg/sの流量を発生せしめる。これに対して、図4bに示されている、4つの分散器14,16,18,20を有する噴霧乾燥式吸収器8は、噴霧乾燥室12の壁に衝突する水量として、約0.015kg/sの流量を発生せしめるだけであり、この水量は先行技術の噴霧乾燥式吸収器708の19%にすぎない。] 図4b
[0046] 最後に、図5に示されている、5つの分散器を有する、先行技術の噴霧乾燥式吸収器208は、噴霧乾燥室212の壁に衝突する水量として、約0.205kg/sの流量を発生せしめる。これに対して、図6に示されている5つの分散器314,316,318,320及び321を有する噴霧乾燥式吸収器308は、噴霧乾燥室412の壁に衝突する水量として、約0.015kg/sの流量を発生せしめるだけであり、この水量は先行技術の噴霧乾燥式吸収器208の水量の7%にすぎない。] 図5 図6
[0047] したがって、噴霧乾燥式吸収器の特定の数の分散器の各々に関し、固体凝集体が噴霧乾燥室の壁に形成される危険については、これらの分散器を先行技術にしたがって配置するものと比較して、これらの分散器を本発明の原理にしたがって配置するほうが驚ろくほどに非常に少なく、良好である。]
[0048] 上述した実施形態の種々の変形が特許請求の範囲に記載した範囲内で行うことができることを認識されるであろう。]
[0049] 上述した説明では、噴霧乾燥式吸収器8,308,408及び608は2つ,3つ,4つ又は5つの分散器を備えることができると述べられている。しかしながら、同一の効果は噴霧乾燥室12の外周部Pから同じ距離を置いて配置される他の数、換言すれば、2つ又はそれ以上の数の分散器により達成できることを認識されるであろう。典型的には、本発明にしたがって設計された噴霧乾燥式吸収器は、噴霧乾燥室12の外周部Pから同じ距離を置いて配置された2つ〜9つの分散器を備えることができる。]
[0050] また、上述した説明では、少なくとも3つの分散器を有する噴霧乾燥式吸収器において、これらの少なくとも3つの分散器における最大2つの連続する分散器がこれら2つの分散器に供給された煙道ガスを同一の方向へ回転運動させることが好ましいと述べられている。したがって、5つの分散器を有すると共に本発明の更に他の実施形態にしたがって設計されている噴霧乾燥式吸収器において、一例として、煙道ガスを反時計方向FCCへ回転運動させる4つの分散器と、煙道ガスを時計方向FCへ回転運動させる1つだけの分散器とを有することが可能であり、又は、他の例として、煙道ガスを反時計方向FCCへ回転運動させる3つの連続する分散器と、煙道ガスを時計方向FCへ回転運動させる2つの連続する分散器とを有することが可能である。しかしながら、これらの代替的な実施形態は、一般に、図6に示されている実施形態(最大2つの連続する分散器、すなわち分散器316及び318がこれらの分散器316,318に供給された煙道ガスを同一の方向FCCへ回転運動させる)よりは好ましくないものである。] 図6
[0051] 要約すると、本発明による噴霧乾燥式吸収器は、熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除くものであって、少なくとも2つの分散器を包含する。各分散器は、熱い処理ガスの一部分をそれぞれの噴霧器のまわりに分散させると共に、それぞれ熱い処理ガスの一部分を噴霧器のまわりに回転運動させる。少なくとも1つの特定の分散器はこの特定の分散器を通過する熱い処理ガスを一方向へ回転運動させ、この一方向は、前記特定の分散器に最も接近して配置されている少なくとも1つの他の分散器により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向とは反対である。]
[0052] 以上本発明を種々の好適な実施形態を参照して詳述したけれども、本発明の範囲から逸脱することなしに、種々の変形を行うことができると共に、特定の要素のために等価物を代用できることは当業者には理解されるであろう。更に、本発明の本質的な範囲を逸脱することなしに、種々の変更が特定の状態又は材料を本発明の教示に適応させるために行うことができるものである。したがって、本発明は本発明を実施するためになされた最適な形態として上述された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は特許請求の範囲に記載した範囲内にあるすべての実施形態を包含するものである。更に、用語“第1の”,“第2の”などの使用はいかなる順番又は重要さを示すものではなく、これらの用語“第1の”,“第2の”などはひとつの要素を他の要素から区別するために用いられているものである。]
权利要求:

請求項1
熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く噴霧乾燥式吸収器(8;308;408;608)であって、噴霧乾燥室(12;312;412;612)と、この噴霧乾燥室の天井部(22;322;422;622)に取り付けられている、少なくとも2つの分散器(14,16;314,316;416,418;614,616)とを包含し、これらの各分散器が吸収液を噴霧する、それぞれの噴霧器(24)のまわりに熱い処理ガスの一部分を分散させ、また、これらの各分散器には、前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)の頂部から見たときに、それぞれ熱い処理ガスの一部分を前記噴霧器(24)のまわりに回転運動させる流れ指向装置(50,52)が設けられている噴霧乾燥式吸収器(8;308;408;608)において、前記少なくとも2つの分散器(14,16;314,316;416,418;614,616)が前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)の外周部(P)から実質的に同じ距離(D)を置いて配置され、前記少なくとも2つの分散器のうちの少なくとも1つの特定の分散器(14;314;418;614)の前記流れ指向装置が前記少なくとも1つの特定の分散器を通過する熱い処理ガスの一部分を一方向(FC)へ回転運動させ、この一方向(FC)が、前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)の外周部(P)に沿って見たときに、前記少なくとも1つの特定の分散器(14;314;418;614)に最も接近して配置されている少なくとも1つの他の分散器(16;316;416;616)により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向(FCC)とは反対であることを特徴とする噴霧乾燥式吸収器。
請求項2
請求項1記載の噴霧乾燥式吸収器(8;308;408)において、少なくとも3つの分散器(14,16,18,20;314,316,318,320,321;414,416,418)を包含し、前記噴霧乾燥室(312;412)の外周部(P)に沿って見たときに、前記少なくとも3つの分散器のうちの最大2つの連続する分散器(316,318;414,416)が、これらの分散器(316,318;414,416)に供給された熱い処理ガスを同一の方向(FCC)へ回転運動させることを特徴とする噴霧乾燥式吸収器。
請求項3
請求項1又は2記載の噴霧乾燥式吸収器において、前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)が、上方から見たときに、円形であることを特徴とする噴霧乾燥式吸収器。
請求項4
請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴霧乾燥式吸収器において、前記分散器の総数が2〜9であることを特徴とする噴霧乾燥式吸収器。
請求項5
噴霧乾燥室(12;312;412;612)と、この噴霧乾燥室の天井部(22;322;422;622)に取り付けられている、少なくとも2つの分散器(14,16;314,316;416,418;614,616)とを包含し、これらの各分散器が吸収液を噴霧する、それぞれの噴霧器(24)のまわりに熱い処理ガスの一部分を分散させ、また、これらの各分散器には、前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)の頂部から見たときに、それぞれ熱い処理ガスの一部分を前記噴霧器(24)のまわりに回転運動させる流れ指向装置(50,52)が設けられている噴霧乾燥式吸収器(8;308;408;608)により熱い処理ガスから気体汚染物質を取り除く方法において、前記少なくとも2つの分散器のうちの少なくとも1つの特定の分散器(14;314;418;614)を通過する熱い処理ガスの一部分を一方向(FC)へ回転運動させ、この一方向(FC)が、前記噴霧乾燥室(12;312;412;612)の外周部(P)に沿って見たときに、前記少なくとも1つの特定の分散器(14;314;418;614)に最も接近して配置させている少なくとも1つの他の分散器(16;316;416;616)により分散された熱い処理ガスの一部分の回転運動の方向(FCC)とは反対であることを特徴とする方法。
請求項6
請求項5記載の方法において、前記噴霧乾燥式吸収器(8;308;408)が、少なくとも3つの分散器(14,16,18,20;314,316,318,320,321;414,416,418)を包含し、前記噴霧乾燥室(312;412)の外周部(P)に沿って見たときに、前記少なくとも3つの分散器のうちの最大2つの連続する分散器(316,318;414,416)が、これらの分散器(316,318;414,416)に供給された熱い処理ガスを同一の方向(FCC)へ回転運動させることを特徴とする方法。
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